FP試験の勉強法

セカンドライフ者

S・Fさん【男性】 65歳

FP事務所経営   CFP資格取得

 高校卒業後、食品メーカーに就職し、42年間、営業マンとして、各地を飛び回っていたS・Fさん、5年前、定年退職を迎え、長い間、勤めていた会社を後にした。しかし、定年退職を迎えたS・Fさんは、不安を抱えていた。

 「何もすることがなかったから、老化がいっそう早まりそうで、怖くて怖くて」そこで、S・Fさんは、まず、不安感をなくそうと思い、資格取得することを決心した。決心した当初は、どの資格を取得しようか迷ったという。決心してから1週間、とあるニュースでFP(ファイナンシャルプランナー)の特集をしており、そのとき、FP(ファイナンシャルプランナー)の資格取得を決心した。S・Fさんは、まず、AFP資格の取得を目指した。「正直、60代にして勉強することに、強い不安はありました。」その強い不安を跳ね除けて、何とかAFP資格を取得した。その勢いを元に、CFP資格取得を目指した。しかし、CFPの勉強は、AFPを取得したときのように、なかなか頭に入らなかったそうだ。

悩んでいたとき、S・Fさんの母が、パーキンソン病を患い介護生活に。S・Fさんは、日中、母の介護を手伝い、空いている時間を勉強にあてた。「なんとかなるだろう。」と前向きに考えて受験した初回・2回目は「1勝5敗」「1勝4敗」、1課目ずつ、計2課目合格したのだが、S・Fさんは、うかなかったという。「なるべく、早く、CFP資格を取得したかった。自分の力が、この程度だと思うと、この年になってくやしくて。」くやしさを胸にS・Fさんは、FP独立開業セミナーに参加して、地元のSG(スタディーグループ【勉強会】)に入会した。そこで、CFP資格の意欲を高めるとともに、同じ志の友人を得た。その友人からアドバイスともとれる言葉を聞いた。「通学してみたらどうですか?解らないことがあったら、直接、講師に聞くことができるので、気分の入れ替えにはいいですよ。」

その言葉を聞いたS・Fさんは、通学することを決意するが、母親の介護もしなければならない。悩んでいたとき、奥さんと同居している娘夫婦が協力してくれるということで、通学することの目途が立った。通い始め、そこの事務局に相談して、「確実に合格したいとお考えでは、2課目ずつされては」というアドバイスを受ける。初心に戻ったS・Fさんは、少しずつ、確実に、こなしていくことを決心。よいところは素直に取り入れた。そして、あるとき、自習室での「ヘッドホン装置によるビデオ自習」が、ライブ(生講義)以上に集中力がアップすることを発見する。新たな学習方法を習得して、再び、CFP試験に挑戦。アドバイスをもとに2課目を受験し、2課目とも合格する。
「この調子で残り2課目」というところで、母親がパーキンソン病で急遽されるというご不幸があったが、驚くほど強靭な意志をもっているS・Fさんは、翌年に、残り2課目を受験し、2課目とも合格した。晴れてCFP資格を取得した。

「通学したことにより、少しずつ、確実にたどり着けた気がします。私の場合は、家族の協力、SGの仲間・事務局の方々のアドバイスによって、本当に助けられたという気持ちでいっぱいです。感謝したい。」翌年、FP事務所を開業させた。これまでつちかった知識と経験をもとに、地域に密着しているFPとして活動の場を広げている。

OLの合格勉強法

M・Eさん【女性】 28歳

大手化粧品メーカー勤務  CFP試験全課目合格

 都内にある大学の教育学部を卒業後、大手化粧品メーカーに就職したM・Eさん。大手化粧品メーカーでは、入社時から広報部に所属している。入社して2年目のある日「FP」という文字を発見。どのような資格か、気になり、パソコンで調べたという。「調べたら、お金に関わる資格だったので、取得した方がいいと思いました。」その年に、3級FP(ファイナンシャルプランニング)技能士に合格、翌年には、「さらに自分を高めていきたい。」と思い、2級FP(ファイナンシャルプランニング)技能士に合格し、同時に、AFP資格を取得した。

 「当時、会社には、《税理士》や《司法書士》と言った資格を取得している年下の同僚がいて、負けたくなくて、それに自分が努力している姿勢を会社に示したかったのです。」CFP資格にも引き続き挑戦して、1年後、2課目に合格した。「知合いに、CFP資格を取得して独立された方がいたので、刺激を受けました。」

 平日は、毎日5時に起床し、1時間ほど勉強、通勤電車の中でも、朝と夕方の帰宅時を含めて、2時間ほど勉強し、貴重な勉強時間にした。「私は、周りの音が気になるので、集中できるように、なるべく、耳栓したり、電卓をたたきながら計算問題を解いたりと、周りから見たら、妙な感じがしたかもしれませんが、私の方は、必死でした。」職場の昼休みも、昼食を早めに済ませて、勉強時間にあてた。さらに、仕事が休みの土・日・祝日は、朝から夜まで一日中、家の個室にひきこもりに。M・Eさん、ここまで打ち込めるのは、大学時代から付き合っている彼氏がいたから。勉強につまづいたときも、彼氏の励ましのメールで、乗り越えることができ、また、直接会って、悩みを聞いてくれた。

 彼氏の協力と理解があり、1年ごと2課目ずつ合格して、最終的に全課目合格を勝ち取った。2課目ずつ受験したため、不合格課目はなかったという。「効率よく合格できたのは、まずは、最初に、内容を理解しながら理屈を覚えていく、ということを徹底してやったことがいい結果になったと思います。CFP試験は、理屈を自分で納得することが大事です。あとは、計算式にあてはめていくとよいので、すごくやりやすくなります。」ようは、論理性を理解することが、一番の近道になるわけだ。

 元々、教育学部に在籍していたM・Eさんは、教員免許を持っており、科目は「社会」。暗記できるところは得意なのだが、計算部分は、不得意だった。始めは、解くのに3倍以上の時間を費やしてしまったという。「《タックスプランニング》が一番きつかったです。税の知識だけではなく、計算問題が半分ぐらいしめている課目なので、何回かに分けて受験される方は、前の方に持ってきたほうがいいですね。」現在は、CFP試験全課目合格者として、CFPエントリー研修を修了し、実務経験を積んでいる。

 実務経験を積む場として、日本FP協会の各都道府県が実施している消費者向けセミナーボランティア相談員として、経験を積んでいます。」また、大学時代から付き合っている彼氏と晴れてゴールインをした。「自分の力を必要としているところがありましたら、何でもやっていこうという姿勢です。資格を取ることよりも、資格を取ってからの日々の勉強の方が大変です。私は、やっとスタートラインに立ったというところで、まだまだ勉強中です。これから、FP資格を取得したい方は、最高峰の「CFP」を取得してみてください。」

学生の合格勉強法

H・Gさん【男性】 20歳 東京都内大学生

AFP資格取得

 1年前に、東京都区内にある大学に入学し、通うH・Gさん。学部学科は、文学部社会学科に在籍している大学2年生であう。「景気が回復したとはいえ、自分の生活は、そう、よくなっていない」高校のころから、周囲の現実に、目のあたりにし、不安を感じていた。「少しでも、社会のことを詳しく知ろう」しかし、大学入学後、社会のことも大事だが、「お金」のことは、もっと、大切だと思うと気づき始める。

ある日、友人とともに大学内にある生協に行き、資格図鑑で、「金融」系の資格を片っ端から調べまくったという。調べていると「FP(ファイナンシャルプランナー)」という資格を発見した。しかし、ファイナンシャルプランナーという言葉を知っても、いつ試験があるのか、どのように勉強をすればいいのかと不安になり、パソコンを使って、情報収集をした。収集した情報をもとに、計画を立てて、勉強をはじめた。

「当時、なにも資格を持っていなかったため、若干、不安はありました。それに、当時、3級資格を持っていなかったので、AFPの認定研修を修了させて、2級に挑戦しました。」H・Gさんは、AFP認定研修を修了させるため、提案書の作成から取りかかった。作成する上で、一番つらかったのは、キャッシュフロー表(収入と支出をもとに作成された表)だという。「エクセルを使うのに、苦労しました。」なにせ、初めてエクセルを使ったので、はじめのころは、時間を費やした。時間を費やした結果、日常的に、パソコンを使用する技術は向上し、提案書を、予定よりも半月早くしあげることができた。1ヵ月後、無事にAFP認定研修を修了し、本格的に2級FP技能士の勉強をスターとさせた。

「提案書を作成していた時は、基礎を確実に抑えることができたが、応用の部分は、なかなか覚えるのに、苦労して。」それから、試験日までの数ヶ月間、土・日・祝日の6割は終日、図書館や資格学校の空き部屋を使って、学習にあてた。また、試験日から逆算して、収集した情報をもとに立てた計画を練り直し、新たに作成したスケジュールをカレンダーやスケジュール表に記入した。日々、スケジュールを見ながら、わからないところは、理解できるまで、何度も繰り返しテキストを読み、何度も講師に質問をした。また、板書したノートを元に、テキストには載っていない、表を自身で作成した。

過去問は、出題頻度が高い問題を基礎として、必ず抑え、復習する。試験日の1ヶ月前は、朝早めに起きて、通学までの時間を勉強に費やした。「やるからには、逃げたくない、とにかく、自分を追い詰めました。苦手分野も、繰り返し、理解できるまで、質問しました。特に、苦手な分野である、「タックスプランニングの法人税制」と「相続・事業承継設計の路線価という土地の価格をもとめる方法」については、1から徹底して、口から声を出してまで、覚えようとしました。それに、パソコンで、エクセルが使えるようになり、大学生活がより楽しくなりました。」何度も繰り返し、あいまいなところは残さない。そこが、学科試験・実技試験を1回で合格することができる秘訣かもしれない。

今年の4月、H・Gさんは、平日の週2日、会計事務所のアルバイトとして勤務している。FPで培った知識を生かして、仕事に取り組んでいる。「目的があれば、前向きに取り組むことができる。そのことが、知識を増すチャンスを作ることができたと思いました。勉強してよかったとつくづく思います。」

会社員の合格勉強法

K・Yさん【男性】 32歳

乗合保険代理店に勤務  CFP資格取得

 名古屋市にある大学を卒業後、外資系の証券会社に就職したK・Yさん。学生時代にAFPの資格を取得しており、「FPのスキルを生かした、顧客営業を目指して、依頼者の立場に立って、人間関係を構築していく営業」を志していたという。しかし、K・Yさんが思っていたことと現実にギャップがあり苦しんだ。ギャップを埋めようと、試行錯誤をしてみるも、溝が埋まらず、入社して2年後に退社。「退社後、CFPを取得しようと思うまで、金融業界から離れていました。」という。

 FPとは、全く関連性のないメーカーに転職したK・Yさんは、あるとき、新聞を見ていたらFPの特集があり、「乗合代理店」という言葉を耳にする。「乗合代理店だと、公平中立的な立場に立てて、人間関係を構築することができる」と思い、再びFPの火が点灯した。点灯した、その日から、CFP資格取得への挑戦が始まった。しかし、当時のK・Yさんは、FPの知識は外資系の証券会社に勤めていたころよりも、知識は低下し、皆無の状態であった。「正直、再び勉強を始めたときは、1からのスタートに等しく、覚えるのに苦労しました。」

 では、K・Yさんは、知識の皆無の状態から、どのように勉強して、取得までに至ったのか?K・Yさんの勉強方法の特徴は、大きく2つあり、1つ目の特徴は「過去問中心の研究」を徹底し、日本FP協会が発行しているテキストを、ざっと目を通すことから始まった。「最初は内容の理解よりも、どういう情報があるかを確認しました。」
 次に、過去問で1問1問ずつチェックして、どのジャンルのどの項目が出題されるのかを、確認していき、今度は、テキストに1ページずつマーキングしていく作業に入った。「あとは、マーキング部分を中心に、ひたすら読み込んで理解していくことを心がけた。」ひたすら読み込む作業を、4・5回ぐらい繰り返すと、自然に重要事項を覚えることができ、その後、過去問に挑戦した。実際の試験と同じように、120分間を計りながら、本番さながらの雰囲気を作って、解答していく練習を、4・5回繰り返したという。正答率が95%ぐらいに達したら、次の課目の勉強に移った。

 2つ目の特徴は、友人から教えてもらったやり方で、「テキストを何度も読む」という方法だという。「マークシート形式の4択問題は、とにかく読んで、理解して、覚えるという方法を取り入れました。文字を書かずに、何度もテキストを読み返すことで、映像として頭に残り、どこのページにどのような内容が書いているかが、わかり、実践で非常に役立ちました。」とは、いいつつも、経済学部金融学科出身のK・Yさんは、相続・事業承継設計など、一部に法律が絡んでいる分野は、難しく感じるほどだった。

 「学生時代に、法律の勉強をしておけばよかったと、当時、後悔していました。」はじめの試験で「金融資産運用設計」「不動産運用設計」の2課目合格、その後、コンスタントに翌年、「ライフプランニング・リタイアメントプランニング」「リスクと保険」の2課目合格、翌々年には、「タックスプランニング」「相続・事業承継設計」の2課目合格。はれて、CFP資格を取得した。3年前に、現在勤めている乗合保険代理店に転職をして、さらに、他の資格を2,3ほど取得した。公平中立的な立場にたって人間関係を構築している。「こと仕事を通じて、多くの方の夢や志を一緒にかなえていきたい。」と熱く語った。

専業主婦合格勉強法

I・Tさん【女性】 43歳  専業主婦

AFP資格取得

 高校1年の娘さんを筆頭に、7人のお子さまがいるI・Tさん。しかも、家事や子育てで忙しいのに、どのようにして学科・実技試験に合格することができたのだろうか?それに、FPの資格を取得しようと思ったきっかけは何だろう?心の中に熱いものがあった。「FPの資格を取得しようと思ったのは、医療事務のパートで、高額療養費などの保険に関する手続きをしていて、そのとき、《お金》にまつわる知識を、身につけておきたいと思い、また、どうせなら、プロ資格を取得しようと決めていたからです。」笑顔で淡々と話すI・Tさん。家事や子育て以外にも、医療事務のパートをしていたのだから「すごい」としか言うまでもない。しかも、AFP・2級FP(ファイナンシャルプランにニング)技能士検定試験を1回で合格している。

 「一番下の子が、生まれて間もないころ、一番下の子を始め、就園前の子が3人もいて、日中、仕事と、子育てにおわれることが多かったのですが、学び始めたらまっしくら。義母と旦那さんの協力で子供につらい思いをさせなかったけれど、特に、旦那さんには、申し訳なく思っていました。」仕事・家事・育児と、いくら時間があったといえども、忙しい身だったI・Tさんは、1日でも早く取得したい事情があった。7人の子供の世話をしながら、仕事にも家事にも追われる日々。自分のために捻出した時間というと、「朝早起きをして、子供と旦那さんがまだ寝ている時の1時間半ほど。毎日、テキストを広げて勉強をしていました。」というハードさ。毎朝4時ぐらいに起きていたため、ねむくて集中できないのではと思いきや、カセットプレーヤーを使い、耳栓をしていたため、音でねむけを吹っ飛ばしたという。

 「パート先では、仕事のあいまをぬいながら、電卓を片手に計算問題を解いていました。パート先の医院長が資格を推奨していたこともあり、環境面でずいぶん助かりました。周りも、勉強している人がいて、目標に向かって努力するという共通の雰囲気がありました。」かくして、学科試験・実技試験両方に合格を獲得。

 「まさか、一回の試験で、合格できるとは思ってもおりませんでした。《学科》か《実技》どちらか一方は、必ず取得しておきたいというぐらいの気持ちだったので」いかにも、やってみよう精神が高いI・Tさんらしい、「とにかく、やってみよう。」という姿勢は、過去のI・Tさんの人生を大きく変えた。結婚してから、医療事務のパートを始めたのもその1つ。「その前は、大手デパートで販売員をしていました。医療事務は未経験でしたが、なんとかなると思っていました。」そして、実際に、なんとかなった。やってみよう精神があってこそ、何とかなってしまうのがI・Tさん。

 「まず、私は、周りの人に予告します。資格を取りますって。今回のAFP資格のときもそうでした。そうやって自分を追い込み、やらなければならなくなる気持ちを作り上げました。」AFP資格を取得した、今、I・Tさんは、休日、勉強会の企画やその講師をしたり、FP仲間とともに、子供向けのマネー教室を行うなど、活躍の場を広げています。「FPになりたいと思う人は、まだ、たくさんいると思います。なりたいと思っている方には、セミナーやメールを通じてアドバイスをしています。」とI・Tさん。今後も、I・Tさんの挑戦は続いている。


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